ニュース速報

ビジネス

日経平均は小反落、米金利高懸念が重し 中国復調思惑は支え

2023年03月02日(木)15時33分

 3月2日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比17円66銭安の2万7498円87銭と、小幅に反落して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比17円66銭安の2万7498円87銭と、小幅に反落して取引を終えた。米金利の上昇基調への警戒感が上値を抑えた。一方、高配当利回り銘柄への物色や中国経済の復調への思惑は支えになった。

日経平均は前日比48円高と小幅続伸でスタートした後も上げ幅を拡大し、一時101円超高となった。鉄鋼や海運など高配当利回り銘柄が物色されたほか、百貨店や空運などインバウンド関連株の一角もしっかりとなった。寄与度の高いファーストリテイリングが前日の下げを取り戻す動きとなったことも、指数を押し上げた。

朝方の取り引きが一巡した後は、戻り待ちや利益確定の売りに押されて指数は上げ幅を削り、マイナスに転じた。米長期金利が上昇する中、米ハイテク株安を受けて半導体関連や電子部品といった銘柄群が総じて弱かった。バリュー株を物色する動きは午後にかけて一服し、時間外取引の米ナスダック総合やS&P総合500の先物が軟調に推移したことも重しになった。

ただ、下げ幅は107円と限られた。中国経済の復調が日本株にプラスとの思惑が支えとみられる。市場では「中国は消費が堅調な上にインフラ投資に政府が力を入れ始めており、回復は想定より強めの印象。関連株の追い風に期待できる」(三菱UFJ国際投信の石金淳チーフストラテジスト)との見方が聞かれた。

TOPIXは0.16%安の1994.57ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比0.16%安の1026.3ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は2兆6817億5300万円だった。東証33業種では、値上がりは鉄鋼や非鉄金属、海運業など16業種で、値下がりは電気・ガス業や証券業、銀行業など17業種だった。

個別では、東京エレクトロンやホンダが軟調、三菱UFJ FGはさえなかった。一方、JFEHLDGや三井物産が堅調。商船三井はしっかりだった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが759銘柄(41%)、値下がりは989銘柄(53%)、変わらずは87銘柄(4%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

スペイン首相が辞任の可能性示唆、妻の汚職疑惑巡り裁

ビジネス

米国株式市場=まちまち、好業績に期待 利回り上昇は

ビジネス

フォード、第2四半期利益が予想上回る ハイブリッド

ビジネス

NY外為市場=ドル一時155円台前半、介入の兆候を
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 8

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中