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ECB、3月会合へのシグナルで見解分かれる=議事要旨

2023年03月02日(木)23時46分

欧州中央銀行(ECB)が2日に公表した2月2日の理事会の議事要旨で、政策当局者が次回の利上げについてどのようなシグナルを送るべきかやインフレ動向に関する解釈で見解が分かれていたことが分かった。(2023年 ロイター//Wolfgang Rattay)

[フランクフルト 2日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が2日に公表した2月2日の理事会の議事要旨で、政策当局者が次回の利上げについてどのようなシグナルを送るべきかやインフレ動向に関する解釈で見解が分かれていたことが分かった。

ECBは2日の理事会で政策金利を0.5%ポイント引き上げ3%とした。利上げは5会合連続。3月にも0.5%ポイントの追加利上げの方針を示し、高インフレとの戦いを続ける道筋を再確認した。

ただ、その後発表された経済指標では多くの人が懸念していたよりもインフレが一段と幅広く、耐久性があることが示唆されている。

議事要旨によると、一部の政策当局者は基調的なインフレが好転していると考え、次回の利上げについて強いシグナルを出すことに不満を抱えていたという。

議事要旨では「3月の理事会に向けた意向に関する伝達案について留保する方針が示された」とし、「コアインフレの短期的なモメンタムも幾分低下し始めたことが指摘された」ものの、政策は最終的に「幅広い」大多数の賛成で承認されたとした。

市場では3月の利上げを確実視しているほか、基調的なインフレがなお高水準で推移していることを考慮して5月にも同様の対応が行われることを織り込んでいる。

政策当局者は、政策金利がいったんピークに達すれば、インフレ率の確実な低下に向け当面はピーク水準を維持するとの見解で一致しているとみられる。

ロイター
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