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日経平均は急反発、2カ月半ぶり高値 米利上げ巡る警戒感和らぐ
3月3日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比428円60銭高の2万7927円47銭と、反発して取引を終えた。写真は2020年10月、東証で撮影(2023年 ロイター/Issei Kato)
[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比428円60銭高の2万7927円47銭と、反発して取引を終えた。米国での利上げ再加速の懸念が和らいだことに加え、中国景気の回復期待や、日銀の金融緩和継続の思惑が支えとなり、幅広い銘柄に買いが広がった。指数は年初来高値を上回り、2カ月半ぶりの高値を付けた。
前日の米株高を好感する形で日経平均は184円高としっかりとスタートした。指数寄与度の大きいファーストリテイリングが堅調で相場を押し上げ、日経平均は次第に上げ幅を拡大。前場中ごろに騰勢が強まり、年初来高値を更新した。後場には一段と上げ幅を広げ、一時、前営業日比約460円高の2万7961円21銭まで上昇した。
米連邦準備理事会(FRB)高官のハト派寄りの発言を受けて、米金融引き締め加速に対する懸念が和らいだことが、投資家心理の支えとなった。市場では3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%利上げの織り込みも進んでいたが、ボスティック総裁は前日、0.25%の利上げを支持する意向などを示した。「中国景気の回復基調が引き続き、相場の支えとなっている」(国内証券・ストラテジスト)との指摘もあった。
指数寄与度の大きい銘柄の一角がしっかりだったほか、小売企業の2月の月次売上高が堅調で、個別物色も広がった。
市場では、取引時間前に発表された3月の東京都区部消費者物価指数(CPI)の伸び率が前月より縮小したことを受けて、「日銀の金融緩和継続の思惑が広がり、買いが広がったのではないか」(松井証券の投資メディア部長・窪田朋一郎氏)との声が聞かれた。
地合いが改善したことで、目先の日経平均は上値を試す展開も想定されるとの指摘が聞かれる。一方、窪田氏は「米国の利上げ長期化懸念が完全に後退したわけではない上に、日銀の金融政策決定会合でサプライズの政策修正があれば、下値リスクもあるのではないか」と話した。
TOPIXは1.26%高の2019.52ポイントで取引を終了。昨年11月25日以来の高値を付けた。東証プライム市場指数は1.25%高の1039.17ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆2500億7300万円と、商いが膨らんだ。東証33業種では、精密機器、卸売業、鉱業など30業種が値上がり。保険業、パルプ・紙、空運業は変わらずだった。
個別では、ファーストリテが3.8%高と堅調に推移し、年初来高値を更新した。前日発表した2月の販売実績が2割以上増えたことが手掛かりになった。
アダストリア、ユナイテッドアローズも2月の既存店売上高の堅調推移が好感され、買われた。
プライム市場の騰落数は、値上がり1479銘柄(80%)に対し、値下がりが279銘柄(15%)、変わらずが77銘柄(4%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 27927.47 +428.60 27683.26 27,655.34─
27,961.21
TOPIX 2019.52 +24.95 2005.31 2,001.98─2
,021.43
プライム指数 1039.17 +12.87 1031.94 1,030.15─1
,040.13
スタンダード指数 1063.23 +3.64 1062.72 1,061.09─1
,063.71
グロース指数 968.75 +12.14 960.36 960.11─969
.34
東証出来高(万株) 126864 東証売買代金(億円 32500.73
)