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午前の日経平均は続落、円高や金融不安で 半導体は堅調
午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比70円89銭安の2万7348円72銭と、続落した。写真は東証、2020年10月撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 24日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比70円89銭安の2万7348円72銭と、続落した。欧米の金融システム不安への根強い懸念から金融株が軟調だったほか、為替の円高基調も輸出関連株の重しとなった。一方、米ハイテク株高を受け、半導体関連銘柄は朝方から堅調だった。
日経平均は50円安でスタートし、ドル安/円高が進んだことなどから下げが拡大し一時前営業日比約162円安の2万7257円まで下落した。前引けにかけては徐々に下げ幅を縮小した。
前日の米国市場では、半導体株比率の高いナスダック総合や主要な半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇が目立った。東京市場でも、指数寄与度の大きい半導体関連株が朝方から堅調だった。一方、円高基調が重しとなり、自動車などの輸出関連株はさえなかった。
楽天証券の窪田真之チーフ・ストラテジストは「米国で金融不安が残る中で、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを停止しなったことで、日本市場も動きが鈍い」と指摘。週末も控えていることから積極的な買いは手控えられ、指数は「前日比100円安程度で引けるのではないか」(窪田氏)とみている。
TOPIXは0.18%安の1953.81ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆2879億6300万円だった。東証33業種では、海運業や石油・石炭製品、パルプ・紙など11業種が値上がり。鉱業やその他金融業、保険業など22業種は値下がりした。
個別では、主力のトヨタ自動車が0.3%安、ホンダは0.5%安だった。りそなホールディングスや東京海上ホールディングスなど金融株も軟調。一方、指数寄与度の大きい東京エレクトロンが1.7%高、アドバンテストは0.9%高と、それぞれ堅調に推移した。非上場化が材料視された東芝は5%高となった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが714銘柄(38%)、値下がりが1024銘柄(55%)、変わらずが98銘柄(5%)だった。