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日経平均は3日続伸、米債務上限合意で買い優勢 バブル後高値更新

2023年05月29日(月)15時30分

 5月29日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比317円23銭高の3万1233円54銭と3日続伸した。都内で2020年10月に撮影(2023年 ロイター/Issei Kato)

[東京 29日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比317円23銭高の3万1233円54銭と3日続伸した。米債務上限を巡る交渉の合意が伝わったほか、前週末の米ハイテク株高や円安などを追い風に一時600円超高となり、バブル後高値を更新した。

日経平均は471円高でスタートした後も上げ幅を拡大し、一時約644円高の3万1560円43銭に上昇した。1990年7月以来の高水準となった。市場では「(米債務上限問題で)一波乱あるとみて、ショートに振っていた投資家によるショートカバーもあって急騰した」(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)との声が聞かれた。

前週末の米国市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が上昇したほか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は6.2%と大幅高になり、東京市場でも指数寄与度の大きいハイテクや半導体関連株が堅調に推移した。ドル/円が140円台へと円安方向に振れたことや、時間外取引の米株先物のプラス推移も相場を支えた。

このところの日本株高は、国内のインフレ傾向や日銀の金融緩和継続、経済再開(リオープン)期待などを背景に海外勢の買いが続いているとみられており「上値余地はまだありそうだ」(窪田氏)という。

もっとも、高値警戒感は根強く、買い一巡後は伸び悩んだ。きょうは米国市場がメモリアルデーで休場となることもあって、午後にかけて徐々に動意に乏しくなった。

TOPIXは0.69%高の2160.65ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.69%高の1111.86ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆5095億8200万円。東証33業種では、値上がりは海運や卸売、銀行など29業種で、値下がりは陸運や食料品、小売など3業種だった。

個別では、ソフトバンクグループがAI関連の一角として物色され大幅高。三井物産は年初来高値を更新した。川崎汽船はしっかり。一方、ソニーグループやアステラス製薬は軟調。東日本旅客鉄道もさえなかった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1135銘柄(61%)、値下がりは603銘柄(32%)、変わらずは97銘柄(5%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 31233.54 +317.23 31388.01 31,164.00─3

1,560.43

TOPIX 2160.65 +14.81 2171.27 2,158.38─2,

175.13

プライム指数 1111.86 +7.65 1117.53 1,110.80─1,

119.17

スタンダード指数 1074.03 +3.60 1076.83 1,073.38─1,

077.89

グロース指数 934.01 +9.09 934.51 929.46─940.

86

東証出来高(万株) 119414 東証売買代金(億円 35095.82

)

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