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東エレク、通期29%営業増益予想に再修正 半導体関連で強い需要
[東京 28日 ロイター] - 東京エレクトロンは28日、2021年3月期の連結営業利益予想を2810億円から前年比29.0%増の3060億円に上方修正した。上方修正は今期2度目。AI(人工知能)や第5世代(5G)通信網など情報通信技術の用途拡大に伴う半導体需要を背景に、半導体製造装置市場の拡大基調が継続している。
IBESのコンセンサス予想では、アナリスト21人の通期営業益予想の平均値は2896億円で、会社計画はこれを上回っている。
連結売上高計画も1兆3000億円を1兆3600億円(同)に上方修正した。フラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置の売上高見込みは据え置いたものの、半導体製造装置の見込みを引き上げた。
また、好調な決算を踏まえ、期末配当を従来計画の315円から380円に、年間配当は675円から740円(前期は588円)に引き上げた。
笹川謙経理部長は会見で「半導体製造装置の需要は強くなっている」とし、受注から売り上げまでのタイムラグを考えると「来年の上期までは、非常に強い受注に支えられ、高い工場稼働率や売り上げを見込むことができる」と述べた。
2021年の半導体前工程製造装置(WFE)の設備投資は、5Gモバイルやデータセンター向けメモリ投資の回復などにけん引され、前年比20%増に迫る市場成長率になると説明している。
20年4ー12月期の売上高は前年同期比19.4%増の9598億円、営業利益は同25.8%増の2102億円だった。
*内容を追加しました。
(清水律子)