営業担当者の商談データを分析し、評価結果をレーダーチャートなどで表示する(以下、東芝デジタルソリューションズ提供)

「Zoom」や「Teams」といったビデオ会議システムを用いて、オンラインで商談を行う動きが広がっている。その際の商談内容の記録や、営業担当者の商談スキルの分析ができるサービスが登場した。IoTやAI関連システムを手掛ける東芝デジタルソリューションズが2021年2月に販売を開始したクラウドサービス「RECAIUSセールスコミュニケーションプラス」である。

 営業担当者と商談相手の音声を録音し、テキストデータを作成するので、商談の記録だけでなく単語検索などができるようになる。

 また、商談内容を音声AIで分析し、発話率、話す速さ、口癖などの観点で営業担当者のスキルを評価するのが大きな特徴だ。その結果を営業担当者が参考にしたり、マネージャーが営業部署全体のスキル向上に役立てたりすることができる。

録音した音声からテキストを生成

「RECAIUSセールスコミュニケーションプラス」を利用するには、WindowsパソコンとWebブラウザ「Google Chrome」が必要。商談に用いるビデオ会議システムは何を使っても対応できる。

 営業担当者はオンライン商談の開始前に、「RECAIUSセールスコミュニケーションプラス」のWebサイトにログインする。すると、パソコンの音声入力・出力の録音が始まる。

 マイクから入力される音声を「自分の発言」、スピーカーやヘッドホンから出力される音声を「相手の発言」として、切り分けて録音する。「相手の発言」の話者判別は行わないので、自分以外のテレビ会議参加者が複数いた場合、いずれも「相手の発言」として扱われる。

 クラウドに録音した音声データは並行してテキストデータに変換される。1時間程度の商談であれば、商談後20~30分程度でテキスト化が終わるという。テキストデータへの変換には、音声認識や発話意図を理解する機能を併せ持つ、東芝デジタルソリューションズのコミュニケーションAI「RECAIUS(リカイアス)」を使う。