ニュース速報

ビジネス

ビットコイン反発、一時9%高 大規模なポジション解消に不安も

2021年05月20日(木)15時12分

20日のアジア時間の取引で、ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)は低調。4カ月ぶり安値から小幅に回復したものの、中国の規制強化への懸念や、暗号資産業界での大規模なレバレッジポジションへの不安が重しになっている。写真は19日撮影(2021年 ロイター/DADO RUVIC)

[東京 20日 ロイター] - 20日のアジア時間の取引で、ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)は低調。4カ月ぶり安値から小幅に回復したものの、中国の規制強化への懸念や、暗号資産業界での大規模なレバレッジポジションへの不安が重しになっている。

ビットコインは一時約9%上げ、4万ドルを回復する場面もあった。前日は14%下落し、1月後半以来の水準に落ち込んでいた。

前日に28%下げたイーサも直近で約9%高の2660ドル。

メルボルンの証券会社ペッパーストーンの調査責任者、クリス・ウエストン氏は、この24時間に取引所全体で91億3000万ドルの仮想通貨のポジションが清算され、取引総額が5320億ドルに達したと指摘。

「安値からの反発に根拠があるかどうかを判断するのは時期尚早だが、アジアの取引に入って一息つく機会があるのか、ボラティリティーが上がるのか疑問だ」と述べた。

トレーダーによると、この下落で一部の投資家は仮想通貨デリバティブのレバレッジポジションを解消せざるを得なくなり、その結果、価格はさらに下落したという。

香港を拠点とする暗号資産資産管理会社Q9キャピタルのマネジングディレクター、ジェームズ・クイン氏は、こうした仮想通貨のレバレッジが拡大している証拠はそれほどなく、今回の売りはイーサの大きく積み上がったポジションを反映したものだと述べた。

イーサは急落前まで6倍に上昇。デジタルアートなどの所有権を証明するNFT(非代替性トークン)など利用が広がっていることで、今年はビットコインをしのぐ勢いを見せている。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:ホームレス化の危機にAIが救いの手、米自

ワールド

アングル:印総選挙、LGBTQ活動家は失望 同性婚

ワールド

北朝鮮、黄海でミサイル発射実験=KCNA

ビジネス

根強いインフレ、金融安定への主要リスク=FRB半期
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32、経済状況が悪くないのに深刻さを増す背景

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 6

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 7

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中