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ビットコイン反発、一時9%高 大規模なポジション解消に不安も
20日のアジア時間の取引で、ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)は低調。4カ月ぶり安値から小幅に回復したものの、中国の規制強化への懸念や、暗号資産業界での大規模なレバレッジポジションへの不安が重しになっている。写真は19日撮影(2021年 ロイター/DADO RUVIC)
[東京 20日 ロイター] - 20日のアジア時間の取引で、ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)は低調。4カ月ぶり安値から小幅に回復したものの、中国の規制強化への懸念や、暗号資産業界での大規模なレバレッジポジションへの不安が重しになっている。
ビットコインは一時約9%上げ、4万ドルを回復する場面もあった。前日は14%下落し、1月後半以来の水準に落ち込んでいた。
前日に28%下げたイーサも直近で約9%高の2660ドル。
メルボルンの証券会社ペッパーストーンの調査責任者、クリス・ウエストン氏は、この24時間に取引所全体で91億3000万ドルの仮想通貨のポジションが清算され、取引総額が5320億ドルに達したと指摘。
「安値からの反発に根拠があるかどうかを判断するのは時期尚早だが、アジアの取引に入って一息つく機会があるのか、ボラティリティーが上がるのか疑問だ」と述べた。
トレーダーによると、この下落で一部の投資家は仮想通貨デリバティブのレバレッジポジションを解消せざるを得なくなり、その結果、価格はさらに下落したという。
香港を拠点とする暗号資産資産管理会社Q9キャピタルのマネジングディレクター、ジェームズ・クイン氏は、こうした仮想通貨のレバレッジが拡大している証拠はそれほどなく、今回の売りはイーサの大きく積み上がったポジションを反映したものだと述べた。
イーサは急落前まで6倍に上昇。デジタルアートなどの所有権を証明するNFT(非代替性トークン)など利用が広がっていることで、今年はビットコインをしのぐ勢いを見せている。