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サムスン電子、第2四半期は53%営業増益の見通し 予想上回る
韓国のサムスン電子は7日、第2・四半期の営業利益が前年同期比53%増加するとの見通しを示した。2017年10月、ソウルで撮影(2021年 ロイター/Kim Hong-Ji/)
[ソウル 7日 ロイター] - 韓国のサムスン電子は7日、第2・四半期の営業利益が前年同期比53%増加するとの見通しを示した。スマートフォンの出荷は前四半期比で減少するものの、堅調な半導体価格や需要が業績に寄与するという。
営業利益は12兆5000億ウォン(110億ドル)の見通しで、前期比では33%増となる。リフィニティブのスマートエスティメートがまとめたアナリスト予想(11兆3000億ウォン)を上回る水準。見通し通りなら、同社の第2・四半期営業利益としては2018年以降で最高となる。
同社は売上高については前年同期比19%増の63兆ウォンを見込んでいる。アナリスト予想は61兆1000億ウォン。
同社は今月、決算の詳細を発表する。
アナリストの予想では、第2・四半期の半導体部門の利益は20%以上増える見込み。半導体価格の上昇に加え、家電製品やデータセンターからの需要に支えられるとみている。
調査会社トレンドフォースのデータによると、サーバーや携帯電話などに広く使用されているDRAMチップの価格は第2・四半期に前期比27%上昇した。一方、データストレージ用のNAND型フラッシュメモリーの価格は8.6%上昇した。
アナリストによると、サムスンの第2・四半期の半導体出荷量も予想を上回り、同部門の利益に寄与する見込み。
また、2月に寒波の影響を受けて停止した米テキサス州の半導体工場の稼働が正常化したことで、受託生産・ロジックチップ設計部門の利益も改善する見込みという。
コリア・インベストメント・アンド・セキュリティーズのアナリスト、リ・ウォンシク氏は「今月の決算発表で最も注目される点の一つは、半導体の受託生産事業の競争力がどれほど向上したか、そして同事業の顧客と受注の現状についてだ」と指摘。
「米マイクロン・テクノロジーなど競合が技術面で(サムスンとの)差を縮めていると言われる中、メモリーチップの収益性についてサムスンがどのような変化を見込んでいるかも注目される」と述べた。
シンヨン証券によると、第2・四半期のサムスンのスマートフォン出荷台数は約5900万台と、第1・四半期の約7600万台から減少したもよう。第1・四半期に発売した旗艦モデルの売り上げが伸び悩んだという。
インドやベトナムなどでの新型コロナウイルス感染再拡大やモバイル向けプロセッサの供給制約も、スマホの出荷に影響したとアナリストは分析する。