シャオミのオフィスビル。上海(写真:Featurechina/アフロ)

 中国・小米(シャオミ)のスマートフォン世界販売台数が2021年6月に初めて世界首位になったと、米ウォール・ストリート・ジャーナルが香港のカウンターポイント・リサーチのリポートを基に8月23日に報じた。単月の世界販売台数でシャオミが韓国サムスン電子を抜いたのは初めてだという。

 米政府の禁輸措置により、中国大手の華為技術(ファーウェイ)がスマホランキングで失速したが、シャオミはその穴を埋めるように欧州、東南アジア、中国などの市場で躍進しているという。

欧州市場に強み、スペインやロシアで勢いづく

 カウンターポイントの別のリポートによると、2021年4~6月期における世界スマホ出荷台数の上位3社は、サムスン(5800万台)、シャオミ(5300万台)、米アップル(4900万台)。シャオミは同ランキングで初めてアップルを上回り2位に浮上した。

 その理由は欧州地域での強み。同4~6月期の出荷台数をロシア・独立国家共同体(CIS)地域を含む欧州市場に限って見ると、首位はシャオミとなる。同社のこの地域でのシェアは1年前からほぼ2倍に到達。価格に敏感なスペインなどの市場でのシェアは40%に上る。ベルギーやデンマーク、ロシア、ウクライナでもシャオミは首位だという。

雷軍CEO「3年以内にサムスン抜いて世界首位」

 メディアなどにも多く登場するシャオミの雷軍CEO(最高経営責任者)は、「我々は中国のスマホメーカーとして欧州市場で初めて首位に立った。世界全体では当面2位を維持し、3年以内にサムスンを抜いて世界トップになる」と意気込みを示している。