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テスラの完全自動運転ソフト提供、米運輸安全委トップが批判
米国家運輸安全委員会(NTSB)のホーマンディー委員長は25日、電気自動車(EV)大手テスラが「完全自動運転(FSD)」ソフトをリリースしたことを批判した。写真はテスラのロゴ。米カリフォルニア州モハベで2019年7月撮影(2021年 ロイター/Mike Blake)
[ワシントン 25日 ロイター] - 米国家運輸安全委員会(NTSB)のホーマンディー委員長は25日、電気自動車(EV)大手テスラが「完全自動運転(FSD)」ソフトをリリースしたことを批判した。一連の死亡事故を受けてNTSBが示した安全上の懸念に対処していないと指摘した。
マスク最高経営責任者(CEO)に宛てた書簡で、テスラがFSDベータ版のアクセスを顧客に申請させる決定をしたことについて言及し、フロリダ州とカリフォルニア州で起きた運転支援システム「オートパイロット」関連の死亡事故で示された「設計上の欠陥」に対処していないと指摘。
「テスラ車の設計で安全性の重視を真剣に考えるなら、われわれが4年前に出した安全性に関する勧告を完全に実行してもらいたい」と求めた。
NTSBはこれまで、自動運転システム使用を特定条件に限定するシステム上の安全対策の追加、運転手の関与をより効果的に感知するためのアプリケーション開発を求めていた。NTSBは安全性に関する勧告は行えるが、規制権限はない。
一方、テスラは24日、リリースしたばかりのFSDベータ版を1日足らずで撤回した。誤った衝突警報が出るなど、ユーザーから苦情があったためという。