ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は大幅反発、過度な警戒和らぐ

2022年01月28日(金)11時57分

28日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比549円76銭高の2万6720円06銭と大幅に反発した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 28日 ロイター] - 28日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比549円76銭高の2万6720円06銭と大幅に反発した。前日までの大幅安を受け、自律反発を見込んだ買いが優勢となった。米金融政策の先行きに対する市場の懸念はくすぶるが、米アップルなどの好調な決算が伝わり、過度な警戒感はひとまず和らいだ。

日経平均は前日までの3日間に約1400円下落しており、自律反発狙いの買いが先行して反発スタートとなった。戻り売りに押される場面もあったが、総じて高値圏での値動きが続いた。米アップルのほか、ビザの好決算も伝わり「東京市場でも安心感につながった」(国内証券)という。

米株先物が堅調に推移したことも、投資家心理を支援。トヨタ自動車<7203.T>やソニーグループ<6758.T>といった主力株をはじめ、幅広く買われた。東証1部の騰落数は、値上がりが1934銘柄(88%)、値下がりが206銘柄(9%)、変わらずが39銘柄(1%)だった。

日米で決算シーズンが始まっており、日本企業の決算について市場では「悪くない滑り出し」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司ファンドマネージャー)との声が聞かれる。このところの日本株安は、米ハイテク株のバリュエーション調整に連れた側面があるとして「やり過ぎ感もあって買い戻しは当然だろう。ただ、2万7000円辺りでもたつくようなら、波乱が続くことを印象づけかねない」(戸田氏)との見方が出ていた。

TOPIXは1.89%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆7616億3600万円だった。東証33業種では、32業種が上昇。値上がり率上位には、輸送用機器、化学工業、パルプ・紙、石油・石炭製品、機械などが並んだ。値下がりしたのは鉄鋼のみだった。

前日に好決算を発表した信越化学工業<4063.T>や富士電機<6504.T>、野村不動産ホールディングス<3231.T>などが大幅高となった。一方、半導体製造装置関連は、好決算を発表したアドバンテスト<6857.T>を除く銘柄のマイナスが目立った。米フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が4%超安となったことが重しになったとみられる。

*情報を更新しました。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

円安、物価上昇通じて賃金に波及するリスクに警戒感=

ビジネス

ユーロ圏の銀行融資低迷、インフレ期待低下 利下げの

ビジネス

ドル一時急落、154円後半まで約2円 介入警戒の売

ワールド

中国主席「中米はパートナーであるべき」、米国務長官
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中