ニュース速報

ワールド

EXCLUSIVE-ウクライナ、IMF・世銀に「特例支援」要請へ=債務責任者

2022年09月21日(水)01時35分

ウクライナはロシアによる侵攻で疲弊した財政の再建に向け、国際通貨基金(IMF)と世界銀行に対し数百億ドル規模の特例的な支援を向こう数週間以内に要請する。ウクライナの債務管理責任者がロイターに明らかにした。(2022年 ロイター/Yuri Gripas)

[ロンドン 20日 ロイター] - ウクライナはロシアによる侵攻で疲弊した財政の再建に向け、国際通貨基金(IMF)と世界銀行に対し数百億ドル規模の特例的な支援を向こう数週間以内に要請する。ウクライナの債務管理責任者がロイターに明らかにした。

ウクライナの公的債務管理を担当するユーリイ・ブツァ氏は、戦闘が続く期間や経済への影響が不透明なため、支援実施の条件についてIMFとの合意が困難になっていると指摘。前回欧州でこうした規模の紛争が起きた際はIMFはまだ設立されていなかったとし、ウクライナが現在直面している状況にIMFの標準的な手段が適しているかは分からないと述べた。

その上で、特例の措置を導入したり、既存の措置を新たな方法で利用したりする必要があるとの考えを示した。

ウクライナ軍はここ数週間の反転攻勢でロシア軍から領土を奪還。ただ、約8カ月に及ぶ戦闘で財政コストは上昇し続けており、今月示された予算案では2023年の赤字は380億ドルに達するとの見通しが示された。

ウクライナに対する150億─200億ドル規模の支援の協議に向け、当局者は10月のIMF・世銀年次総会が次のステップになるとの見方を示している。

ウクライナは今年の経済規模は約3分の1縮小すると予想。インフレ率は現在、約23%に達している。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 2

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子供を「蹴った」年配女性の動画が大炎上 「信じ難いほど傲慢」

  • 3

    あまりの激しさで上半身があらわになる女性も...スーパーで買い物客7人が「大乱闘」を繰り広げる動画が話題に

  • 4

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 5

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 5

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 9

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中