ニュース速報

ビジネス

米クアルコム、売上高見通しが予想下回る スマホ需要鈍化で

2022年07月28日(木)09時31分

7月27日、米半導体大手クアルコムが示した第4・四半期(7─9月)の売上高見通しは市場予想を下回った。奢侈は2019年6月、上海で開かれたイベントのクアルコムのブースで撮影(2022年 ロイター/Aly Song)

[27日 ロイター] - 米半導体大手クアルコムが27日示した第4・四半期(7─9月)の売上高見通しは市場予想を下回った。厳しい経済状況やスマートフォンの需要鈍化が主力の携帯端末向け事業に打撃を与える可能性を反映した。

同社株は引け後の時間外取引で約2.8%下落した。

第4・四半期売上高見通しは110億─118億ドル。リフィニティブがまとめたアナリスト予想は118億7000万ドルだった。

調整後1株利益は3─3.30ドルの見通し。アナリスト予想は3.23ドル。

アカシュ・パルキワラ最高財務責任者(CFO)は、世界経済を巡る不透明感の高まりと中国の新型コロナウイルス対策の影響で下半期は顧客が製品購入に慎重になると予想した。

ウクライナ危機や中国のロックダウン(都市封鎖)がサプライチェーン(供給網)の混乱を悪化させ、需要に打撃を与えており、スマホメーカーの多くが半導体の発注を減らしている。

クアルコムは今年のスマホ販売の予測を従来の横ばいから5%減に引き下げた。調査会社IDCは出荷台数が3.5%減ると予想している。

クアルコムは売上高の半分以上をアップルのiPhoneやサムスン電子のギャラクシーシリーズなどを含む携帯端末向け部門で稼いでいる。

幹部らは、高級スマホ向け半導体の強化と事業多様化の推進によって、スマホ需要の冷え込みによる影響を相殺する考えを改めて示した。

第3・四半期(4─6月期)決算は調整後売上高が109億3000万ドルで市場予想の108億8000万ドルを上回った。携帯端末向け事業の伸び(59%)が寄与した。クリスティアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)は自動車向け事業の売上高が過去最高に達し、今期も更新する見通しだと述べた。

決算発表とは別に、同社はサムスン電子との特許使用契約を2030年末まで延長したと発表。アモンCEOは安定的な特許料収入の確保に寄与すると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は3日続伸、900円超高 ハイテク株に買い

ワールド

柏崎刈羽原発6・7号機、再稼働なら新潟県に4396

ビジネス

午後3時のドルは一時154.89円まで上昇、34年

ワールド

印インフレにリスク、極端な気象現象と地政学的緊張で
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 6

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中