ニュース速報

ビジネス

中国アリババ「米上場維持へ努力」、SECの廃止警告受け

2022年08月01日(月)14時20分

中国の電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングは、米株式市場で上場廃止のリスクがある銘柄に指定されたことを受け、ニューヨークと香港の重複上場を維持するために取り組むと表明した。NY証取で2021年8月撮影(2022年 ロイター/Andrew Kelly)

[1日 ロイター] - 中国の電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングは、米株式市場で上場廃止のリスクがある銘柄に指定されたことを受け、ニューヨークと香港の重複上場を維持するために取り組むと表明した。

アリババは7月29日のニューヨーク株式市場で、11.1%安で取引を終了。週明けの香港株式市場では一時4.5%下落した。

米証券取引委員会(SEC)は7月29日、外国企業説明責任法(HFCAA)に基づき上場廃止リスクがある企業のリストにアリババを追加指定したと発表。 米国に上場する中国企業270社強がこれまでリストに指定されている。

HFCAAは外国企業が3年連続で米国の監査基準を満たさない場合、米国の取引所から上場廃止にすることを目的としている。

アリババは1日、リスト指定は基準不適合の1年目と見なされたという意味だとした上で、「引き続き市場の動向を注視し、適用可能な法令を順守し、ニューヨークと香港での上場維持に努める」と表明した。

米規制当局はニューヨーク上場の中国企業に監査調書の全面提供を求めてきたが、中国当局は国内監査法人にある監査調書を外国当局が検査することを拒んできた。

米国の規則では、中国企業は2024年初めまでに監査要件を満たす必要があるが、議会はこの期限を23年に繰り上げる可能性のある超党派法案を審議している。

ジェフリーズのアナリストは、アリババ株の下落は上場廃止の可能性に対する「条件反射」と指摘。「中国は米国との監査問題の解決を強く望んでおり、協議は続くだろう」とした上で、2024年の期限について、中国には監査問題を解決するための十分な時間があると分析した。

*システムの都合で再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トヨタ、23年度は世界販売・生産が過去最高 HV好

ビジネス

EVポールスター、中国以外で生産加速 EU・中国の

ワールド

東南アジア4カ国からの太陽光パネルに米の関税発動要

ビジネス

午前の日経平均は反落、一時700円超安 前日の上げ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 9

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中