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アマゾンとグーグル、マイクロソフトの顧客契約規定変更に猛反発
8月31日、米マイクロソフトが欧州のより弱小なクラウド提供業者らからの欧州連合(EU)当局への競争阻害申し立てに対応する形で、顧客との契約の規定を10月1日から変更すると発表したことに対し、米アマゾン・ドット・コムとアルファベット傘下グーグルが翌30日、それぞれ強い不満を表明した。写真はアマゾンのロゴ。フランスのボーヴで2018年8月撮影(2022年 ロイター/Pascal Rossignol)
[ブリュセル 31日 ロイター] - 米マイクロソフトが欧州のより弱小なクラウド提供業者らからの欧州連合(EU)当局への競争阻害申し立てに対応する形で、顧客との契約の規定を10月1日から変更すると発表したことに対し、米アマゾン・ドット・コムとアルファベット傘下グーグルが翌30日、それぞれ強い不満を表明した。
規定変更でクラウド提供業者にとって競争がしやすいように改善するとしながら、アマゾンやグーグルなどに関しては規定変更の対象としないことに反発した。マイクロソフトのライバルであるクラウド提供業者に顧客が切り替えるのを妨げる行為だとしている。
アマゾンのクラウド事業AWSはクラウドサービス提供でマイクロソフトやグーグルをしのぐ。AWSの広報担当者はロイターへの電子メールで「マイクロソフトは同社が直面する競争を制限しようとする不公正な試みに際し、この上になお競争を阻害することで、有害な慣行を倍増させようとしている」と批判。顧客に耳を傾けて、誰にとっても公正なクラウドソフトのライセンス契約を回復させることからもっと逸脱しようとしていると主張した。
グーグル幹部はツイッターで「クラウドは契約上の制約のない、柔軟で自在なコンピューティングを約束するものだ」と指摘。「顧客はプラットフォームを自在に行き来できるようになっているべきだし、マイクロソフトにとって最良なものでなく、顧客にとって最良な技術を選んでいいはずだ」と表明した。
ただ、マイクロソフトが29日に開始日を発表した規定変更では、アマゾンとグーグルの大手2社だけでなく自社のクラウド事業との契約なども新たな容認の対象外にしている。